財務調査のチェックポイント
期末在庫は正しい数字なのか
税務調査において税務署から目をつけられやすいのが、会社が抱えている在庫の存在です。
決算の時期に期末在庫を計上している場合、その当時抱えていた在庫の数量や単価は、本当に正しいかどうか、あるいは、売上金額に対して在庫の数量は正しいのかという点をチェックされます。
決算日を境目に売上や仕入れの数字を間違えていないか
決算日に計上された数字に間違いがないかどうか、確認することが必要です。事業年度の最終日と翌日の初日は間違いやすいポイントとなります。
売り上げとは、商品の引き渡しがあったときや提供したときが、売り上げの計上時期です。そのため、そのあとの入金された日は売り上げには計上されません。
また、飲食業などの現金受け渡しを行う仕事は、売り上げ自体が勘違いされやすいので注意が必要です。
役員報酬や従業員の給料は不自然な数字ではないか
会社に所属している役員のなかには役員という肩書きだけで高額な給料を毎月支払っている会社もあります。
また、会社のなかには、在籍していない架空の社員やアルバイト、パートなどの名義をつくり、その架空の人物に給料を支払っているということをやっている会社もあります。
税務署は架空人件費の支払いはないか、あるいは、役員報酬の金額は適切な数字であるか、などをチェックします。
グループ会社同士の取引相場が適切であるか
グループ会社は、グループ会社同士の取引を自由にできる場合があるのが特徴です。そのため、グループ会社の間で利益操作をしている可能性があるのでは、と税務署はチェックします。
この場合、他社と比較してみると、取引の相場の数字が異常であるときがあり、その場合は税務署の調査官が確認をしてくるのです。
そのため、税務署のチェックが入った場合、なぜ、この相場になったのかをしっかりと説明しなくてはいけません。